1963年の誕生以来、『タグ・ホイヤー カレラ』は60年以上にわたってクロノグラフウォッチを定義し続けてきた。2023年に60周年を迎えたこのタイムピースは、クラシックでエレガントなデザイン、読みやすさにこだわったダイヤル、精密技術のシンボルとして認識され、世界のカーレーサーや時計愛好家に広く知られるアイテムとなっている。
視認性に対するホイヤー家4代目の並々ならぬこだわりをフィーチャー
この2024年新作は、ジャック・ホイヤー氏がこれまで生み出してきたさまざまなデザインの中でも1960年代後半の「7753SN」が着想の元となった。「7753SN」はシルバーダイヤルにブラックのサブダイヤルを配したパンダデザイン。名称の「SN」は、英語のシルバーの「S」とフランス語のノワール(黒)の「N」の頭文字である。
モノトーンのカラーリングに差し色のレーシングレッドを用いていことも機能性を考慮したデザインだ。この差し色は、クロノグラフ機能に連動している箇所のみにペイントされていることから、クロノグラフ計測時の一瞬を逃さない。
本作では視認性を高めるため、タグ・ホイヤーのアイコニックなグラスボックス型風防を採用。ダイヤル外周とケースとの間に配置されたフリンジがシームレスにつながるようにデザインされている。時分インデックスから秒インデックス、そしてタキメーターへと広がる一体感のある文字盤デザインが、時計の美しさを際立たせると同時に、より広い視野角を確保し、ジャック・ホイヤー氏の当初の目的を果たしている。
シルバー文字盤のカラーリングは、ケースはもちろん、ブレスレットとも調和を成し、時計全体の一体感を形成する。ヴィンテージデザインでありながら、現代的なエレガンス、そして斬新さをも併せ持つこのルックスは、タグ・ホイヤーが名声を博してきたクラフツマンシップと革新の精神性を力強く継承するものだ。
そしてケースバックは、シースルー仕様。搭載するムーブメントTH20-00の動きを確認することが可能である。この力強いムーブメントは、両方向巻き、シールドを象った新ローター、約80時間というロングパワーリザーブを特長としている。
インデックスや時分針に施されたサテン/ポリッシュ仕上げは、自然光を反射してシャープに輝く。モノトーンのなかに示される光のコントラストは、タグ・ホイヤーのレーシングスピリット、その高貴な精神性をユーザーに付与するものだ。モータースポーツとともに培われたこの美しさは、やはりタグ・ホイヤーの最も得意とするものであり、他の追従を許さない圧倒感がある。