ヴィンテージデザインのクロノグラフ
ティソの新モデルは、ブランドの1970年代を象徴する『PR516 クロノグラフ』を再現したモデルであった。それはティソの最新技術をもとにアップデートしたヴィンテージデザインのクロノグラフコレクション。よりオリジナルに忠実なデザインを持つ機械式手巻きモデルと、手軽に使えるクォーツ式モデル3種がラインナップされている。
ティソ『PR516』コレクションは、堅牢性とスタイリッシュさを兼ね備え、さまざまなスタイルにマッチするスポーティなデザインが特徴だ。モデル名にある“PR”には、“Particularly Robust(特に頑丈)”や、“Precision and Resistance(精度と耐久性)”という意味が込められており、さまざまなシーンでの活躍を前提とした耐衝撃性と防水性を備えているという。
モデルはステンレススチール製のケースに、計時機能を備えた3つのクラシックなデザインのインダイヤル、ベゼルにはタキメーターが施され、アクティビティに必要なスピード計測をすることが可能となっている。また、メカニカルモデルとクォーツモデルでそれぞれ異なるサブダイヤルの配置が、両者のデザインをより特徴的に差別化している。そして、ベゼル、インデックス、そしてバトン型の時分針には、スーパールミノヴァ®が塗布されており、あらゆる条件下でも優れた視認性を確保できるのだ。
2つのプッシャーを備えたカムシステム
今回発表された『PR516 クロノグラフ』のうち、機械式手巻きモデルは、サンバースト仕上げのブラックダイヤルが採用されている。3つのインダイヤルはシルバーカラーに縁取られ、スモールセコンド表示、60秒、30分、12時間カウンターが備える。このクロノグラフ機構は、2つのプッシャーを備えたカムシステムを介して動作し、信頼性の高い操作を実現している。
ムーブメントは、バルジュー7753から特別な改良が施された「ETA/バルジューA05.291」を搭載し、卓越した精度と耐久性を誇っている。そして「TISSOT 1853」の文字が刻まれたスペシャルなデザインが施されたブリッジを採用している。
新しく設計されたバレルの構造によって、最長68時間というパワーリザーブを実現しており、さらに、ひげゼンマイにニヴァクロン™を組み込むことで、時計への磁場の影響を大幅に減らすことを可能にしている。この革新的な素材は、磁気による停止や残留影響を最小限に抑えるだけでなく、さまざまな環境で安定した性能を保証するのである。
また、このムーブメントは、摩耗や経年変化による精度への影響を抑え、ムーブメントの長期的な信頼性を向上させるため、従来のインデックス組み立ての代わりにレーザーによる精密調整を採用しており、多くのムーブメントが精度を失うパワーリザーブの終盤に、特に顕著な安定性と精度を発揮する。毎時28,800振動で動作するこのムーブメントは、最適なパフォーマンスを発揮するよう設計されており、日差± 5秒という精度を実現しているのである。