ルイ・ヴィトンは、ウォッチコレクション『エスカル』の10周年を記念し、新たな装いに生まれ変わった3針モデルの新作を発表。『エスカル』とは、2014年に職人技の世界を巡る旅に乗り出したコレクション。今回の新作は、時・分・秒という最も基本的な構成。「エスカル」史上初の時刻表示のみというシンプルなモデルとなる。

ディテールすべてがリッチ。ブランド哲学を凝縮させた秀逸モデル

『エスカル』は、ルイ・ヴィトンのフィロソフィー「旅の真髄(こころ)」の代名詞。旅が実利的な目的を超えて、自己発見の道となる時、目的地は2次的なものとなり、旅そのものが最優先される。エスカル(※寄港地を意味するフランス語)は、単なるストップオーバーの場所ではなく、心に長く残るイマジネーションと瞬間の記憶を呼び覚ますものであり、「旅の真髄(こころ)」の本質を捉えるものとなる。

新作の基点となるのは、トランク製造におけるルイ・ヴィトンの歴史と比類なきサヴォアフェール(匠の技)。ケースラグはメゾンのアイコニックなトランクを彷彿とさせ、真鍮製のブラケットやコーナーの角張ったフォルム、リベット留めされたパーツを反映している。この真鍮による補強はダイアルにも反映され、斬新で強力な親和性を生み出している。

ローズゴールドモデルのダイヤルは、ルイ・ヴィトンのモノグラム・キャンバスの細かいグレイン(しぼ)のある表面を模したもの。金属製のダイアル上でキャンバスのしなやかさと触感を完璧に表現するため、特注のダイアルスタンプが開発・改良された。一方のプラチナモデルでは、宝石細工と宝石セッティングが施されている。メテオライトやオニキスのダイアルを採用し、バゲットカットダイヤモンドがセットされたベゼルとケースの幾何学的なきらめきが、漆黒の深みへと視線を引き寄せる極めて優美な光輪を形成する。

各モデルには、固有のシリアルナンバーが刻まれた細いゴールド製のカルトゥーシュ(楕円形の銘板)が、ケースバックにリベット留めされている。これはルイ・ヴィトンのトランクを識別するために刻印されたシリアルナンバープレートを彷彿とさせるものだ。

八角形のリュウズの先端部は、トランクのリベットの形を反映したドーム状になっており、ルイ・ヴィトンのロゴがあしらわれている。縦溝が彫られたリュウズは、巻き上げしやすいのも特徴だ。また直径39mmのケースは、手首への理想的なプロポーションを考慮してこのサイズが選ばれた。ドーム型のクリスタル風防は、ポリッシュ仕上げのベゼルとシームレスにつながり、正面からは風防の曲面はほとんど目立たず、極めて明瞭に時刻を読み取らせる。

搭載するのは、2023年の『タンブール』モデルで初めて採用された自社製自動巻きムーブメント「キャリバーLFT023」。ムーブメント専門メーカー「ル・セルクル・デ・オルロジェ」 とルイ・ヴィトンとのウォッチメイキングアトリエ「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」が共同設計したこのムーブメントは、コンテンポラリーな外観で現代性を強調する一方、ルイ・ヴィトンのモチーフがあしらわれた香箱カバーと22Kローズゴールド製のマイクロローターを通じてメゾンのヘリテージを反映している。

中身の機械も、製品コンセプトも新しい『エスカル』。日常的に使いこなせる気軽さと、ルイ・ヴィトンの時計製造におけるサヴォアフェールが詰まった素晴らしい新作となっている。

『エスカル オトマティック ローズゴールド グレー』 自動巻き、18KPGケース(39mm径)。414万7000円
『エスカル オトマティック ローズゴールド ブルー』 自動巻き、18KPGケース(39mm径)。414万7000円
『エスカル オトマティック プラチナ メテオライト』自動巻き、プラチナケース(39mm径)。557万7000円
 
『エスカル オトマティック プラチナ ダイヤモンド』 自動巻き、プラチナケース(39mm径)。価格要問合せ