左:NB Essentials Varsity オーバーサイズショートスリーブTシャツ ¥3,465、Accelerata ウーブン パンツ ¥7,700、6パネルカーブドブリムNBクラシックハット¥3,190、右:Essentials Varsity ロングスリーブTシャツ ¥4,466、Black Out Collection プレミアコレクションパンツ リラックスフィット¥8,470、6パネルカーブドブリムNBクラシックハット¥3,190(すべて、ニューバランス)

イタリアではじまったスポーツ

 還暦と湘南エリアへの引越しを機に、何かできないかとはじめた、このチャレンジ企画。そのスタートのキッカケをくれ、第一回目の講師を勤めてくれたヨガインストラクターのTAKIさんと、ヨガが終わると同時に2回目のチャレンジを探しはじめた。

 だが、なかなか見つからない。フツーのことをやっても仕方がない、という想いと、多少はできないと成立しない、という現実。筆者が考えあぐねていると「ビーチテニスはどうですか?」とTAKIさんの声が。

「聞いたことないけど」と言いながら調べてみると、イタリアではじまったスポーツだけど、日本では湘南、鵠沼海岸からスタートしたということだった。それに週末には体験できる時間が設けられていた。これは、企画にピッタリだ!その場で決まった。満場一致。ふたりだけだけど(笑)

 インターネットで「体験」を申し込んで、その2週間前に下見に出かけた。土曜の朝9時。以前なら筆者はまったく活動していない時間だった。でも鎌倉へ引っ越してからは、早起きになったので全然苦にならない。鵠沼海岸までもそう遠くないし、朝はまだ道もすいているので気持ちよくドライブして向かった。そして、鵠沼海岸が庭のサーファー、TAKIさんと筋骨隆々の「平和の像」の前で待ち合わせて、関係者(協会の人)の元へ撮影の許可をもらいに行ったのだった。

 責任者の男性はとても良い方で、快く撮影を許可してくれた。ビーチでは、多くの人たちがゲームを行っていた。しかも、レベルが高い!聞くと、この日は全国レベルの大会なのだそうだ。どうりで、みんな上手いはずだ。僕ぐらい、もしくは僕以上の年齢の人が、かなりのスピードで打ち合っている。もう少し緩いと思ってたが「そんなに甘くない」と少し緊張している自分がいた。

 TAKIさんを見ると、もうコートの前まで足を運んでいる。「面白そう」と思ったようだ。地元のサーファーでもある彼女は「なんとなく、やってるなぁ」とは、思ってたようだけど、これがビーチテニスだとは認識していなかったとのこと。

 もはやしっかりとビーチテニスを認識したと思うので、やる前に感想を聞いてみた。

「ビーチでやるスポーツは明るいイメージがして素敵だなと思って楽しみにしています。サーフィンをやっているので海が好きだし、海を見ながら出来るのが良いいですね」

 ただ彼女の場合、ビーチにくると「意識は波の方に行ってる」そうで、「波が良いと気になり、それどころではない感じもする」とのこと。どんだけサーフィン好きやねん(笑)

やはりテニス経験者が優位?

 前置きが長くなったが、その2週間後、いよいよ本番を迎えた。まあ、僕らはただの体験なんですけど。早めに、ということで、8時半集合にした。間に合ったと思って「平和の像」の前にいたら、誰も来ない。おかしいなぁ、と思い、ビーチを見に行くと、もうTAKIさんも、カメラマンの三田村くんもきていて、すでにスタンバっていた。

会場となっている鵠沼海岸には6面のビーチテニスコートがある

 僕だけ遅刻?って焦りながらビーチへと降りる。どうも、この体験を受けるのは僕とTakiさんだけらしい。今回もヨガ同様、ニューバランスジャパンから衣装提供していただいた。なので、F1風にいうなら「Team autograph new balance」といったところか。

 そしてその場で、この日の先生、藤井さんを紹介してもらう。彼は大学までテニスをやっていて、その後、面白そうだからとビーチテニスの世界に。彼に聞くと、ビーチテニスはテニスとつくだけに、やはりテニス経験者が多いようである。

 まずは基本的なことから。若干形は違うが、卓球のラケットを大きくしたようなラケットを渡され、握り方からはじまった。

ビーチテニスのラケット。グリップはテニスだが、ボールを打つ面はガットではなく、カーボン製となっている

「打つ面に手を当てて、そのままグリップへと降ろし、握ります」

 テニスのイースタングリップである。テニス経験は、遊びで3、4回ぐらいしかないが、中学ぐらいからなぜかプロテニスの試合は観ていたので、そういった知識だけはある。最初に観たのがウィンブルドン決勝のビヨン・ボルグVSジミー・コナーズ。歳がバレる(バレてるが)。

 コートはビーチバレーと同じ。ネットの高さは男子180cm、女子160cmなのだとか。ミックスの時は160cmでやるそうだが、この日の高さは180cm。女子には不利な高さだった。ボールはジュニア用の硬式テニスボール。少し軽い。それを地面につかずに一発で返す。ようはテニスとビーチバレーとバドミントンをミックスしたような競技である。

相手の正面に返すのが基本

 まずはボールの感触を確かめるべく、その場で上方へポンポンと打って(弾いて)みる。この時点で不安定である。まあ、なんとか真っ直ぐ上がるようになると、次は相手の正面に返す練習からはじまった。野球でいうとキャッチボールだ。基本中の基本だが、これがなかなか難しい。安定した優しいボールを打つことができない!TAKIさんも苦戦しているようだ。

ボールをその場で弾ませ、飛び方などを確認する。ただ初心者はなかなかうまくいかないが

 それが終わるとネットを挟んで、藤井先生が打ったボールをひたすら返球する練習に。これぐらい大丈夫、と思って、やってみたが、ネットを挟むと力が入ってしまい、しばしばホームランに。テニスをやった時も、同じようによくラインをはるかにオーバーする球を打ってたなぁと、遠い記憶が蘇る。

 しばらくすると、まあまあ打ち返せるようになってきたが、次は足にきはじめた。砂の上はさすがに疲れる。横を見るとTakiさんは平気な顔でやっている。ビーチは慣れたもんだし、日頃から鍛えている人は違う。徐々にその差が出はじめたようだ。

 その後はオーバーハンドのサーブ練習。ロジャー・フェデラーをイメージしながら打ってみたが、うまく当たらない。当たってもホームラン!エンドラインのはるか向こうまで行ってしまう。ネットが高いので鋭角的には打てない。でも飛ばそうと思うとホームラン。どうしていいのやら、と途方に暮れながらも、なんだか楽しい!

オーバーハンドのサーブ練習。これはほぼテニスに近い。難しい!

 そうやってサーブの練習などをやっていると、日焼けした、いかにも上手そうなおじさまが登場した。このコートの常連という志澤さんは、レベルの低い僕らの練習をにこやかな表情で手伝ってくれるのである。みんな、優しい!

 ただ、こっちはどんどん厳しくなってきた。水分補給を2度ほど行って、サーブ練習を終えたところで、次は試合形式をやってみようとの声が。こんな感じでも大丈夫なのだろうか??

 その前に少し休憩することになったので、その間に違うラケットも振ってみた。どうも重さも、感覚も違うんだけど……。それはど素人の僕もTakiさんも感じるほどだった。

同じに見えるラケットもそれぞれ違う

 その前に少し休憩することになったので、その間に違うラケットも振ってみた。どうも重さも、感覚も違うんだけど……。それはど素人の僕もTakiさんも感じるほどだった。

振った後に穴の数を確認。やはり数多く空いてる方が振り抜きがいい

 藤井先生に聞くと、ラケットに空いてる穴の場所や数で感覚が違ってくるのだとか。たくさん穴の空いてる方が振り抜きがいい。こんな僕らでもそう感じるのだから、上手くなってくると、この差も出てくるんだろうな、とか、いろいろ考えているうちに練習試合に。

 Takiさんと藤井先生、僕と志澤さんがペアを組み、対決することに。まずオーバーハンドのサーブが入らない。なので、3回目くらいにはセコくアンダーハンドに切り替えた(笑)そして、ネットの高さに苦労するTakiさんを狙いはじめる。彼女は160cm弱なのだが、ネットは男子用の180cm。なかなか大変だ。それでも、まあまあ返してくる。

ひとプレーごとにハイタッチ!これは取っても失敗してもやるみたいだ

 上級者にリードしてもらいながらのゲームだったので、微妙なところへ飛んできたボールはお任せした。それでも自分が動けるスペースの狭さに愕然とする。気持ちはそこに行ってるのだが、足がついていってないのである。

 夢中でやってると、いつの間にかゲームは終わっていた。1セットマッチでスコアは6-3。どうも勝ったようだが、身体の内部はそれどころではなかった。ただただ、足にきていた。疲れた。手も足も砂だらけである。TAKIさんは平然としている。ネットの高さには苦戦しているが、砂の上はフツーに動いていた。こういうところに、日常の生活が出てくる。いつものことながら、もう少し節制しよう、と反省する。

ゲームが終わっての挨拶も、もちろんハイタッチ!

 しばらくして、もう1試合行うことになった。今度は藤井先生が外れ、常連の方が参加した。お名前を聞き忘れたので、Aさんということで。TAKIさんと志澤さん、僕とAさんがペアを組み、対戦した。今度はサーブを打った後、その前方を狙われ大苦戦。

サーブはうまく入ったのだが、前を狙われると足がついていかない。これを何度か繰り返されたが、どうにもならない。みなさんの笑いがそれを物語っている

 第1ゲーム同様、気持ちは前にあるのだが、足がついていかないのだ。もうこれは、この日に修正できるといった類のものではない。第2試合はTAKIさんチームの勝利。たしか2-6だったと思う。まあ、僕らのレベルじゃあスコアは関係ないんですが。

ビーチテニスは面白いスポーツ!

 2人とも、この日はじめてビーチテニスのラケットを握り、初めて尽くしの体験だった。僕は非常に面白いスポーツだと思った。コツを掴めば上手くなるのでは、と思えるのも良い。ただビーチでの動きはちょっとハード。筋肉痛が怖いので、もう少し身体をケアする必要があるな、と実感した。これは運動するといつも思うので、ホントに改善しないと、と思った次第です。

 TAKIさんにも感想を聞いてみた。

「想像してたより楽しくて、また機会があればやりたいと思いました。ラケットの絵やカラーリングが意外にオシャレなネオンカラー系で若い人にも似合いそう。可愛いビーチウェアを着てやりたいですね」

 そして、彼女が「携わるメンバーの方々が明るくてフレンドリーですごく素敵」というように、会場の雰囲気が抜群に良かった。これなら気軽にチャレンジ出来るから、友達を誘って参加すると良いエクササイズになるかもしれない。

2ゲーム終わった後のこの笑顔!この日の楽しさを物語っている

 ビーチテニス、オススメです。藤沢市の鵠沼海岸で週末にやってるので、興味がある方はのぞいてみてください。

 波が気になるTAKIさんはビーチテニス終了後、軽い食事を摂って、サーフィンをするためにまた海へと向かった。やはり波が気になっていたようだ。

 しかし、タフである。おじさんはついていけない、と思ってたら、「いずれ、サーフィンもやってもらいますからね!」と一言。これは本気で運動しないと!

 ヨガ、ビーチテニスと続いた「チャレンジ企画」。次は、趣向が変わって文化系の書道を予定。ふたば書道会初等科師範の資格を持つTakiさんと、彼女が師事する柴田先生のもとで書道を習います。

衣装提供:ニューバランスジャパン https://company.newbalance.jp