ダイソンは単なる“掃除機メーカー”ではない

 今回、日本ではこのDyson Zoneと合わせて、ダイソン史上最もパワフルな「Dyson 360 Vis Nav™ロボット掃除機¹」と日本での25 周年を記念した限定ヘアケア製品「Ceramic Pop(セラミックポップ)」を発売。Ceramic Popは、ダイソン初のサイクロン掃除機「G-Force」からインスパイアされたカラーリングになっています。

「Dyson Zone™空気清浄ヘッドホン」
高度なノイズキャンセリング機能を搭載し、没入感のあるサウンドを提供。さらに空気清浄機能を搭載し、花粉やウイルスなどを捕集する。価格:通常モデル「Dyson Zone」オープン価格(直販価格:税込み121,000円)/直販限定モデル「Dyson Zone Absolute+」税込み137,500円)
「Dyson 360 Vis Nav ロボット掃除機」
魚眼レンズを用いた360度ビジョンシステムで現在の位置や終わった場所を判断し、26個のセンサーにより障害物の回避や、最大2.1cmの段差を乗り越える。3種類のブラシの組み合わせで、フローリングやカーペットのゴミもパワフルに吸引。価格:オープン価格(直販価格:税込み189,200円)
Ceramic Pop
日本での25周年を記念したカラーリングの「セラミックポップ」シリーズ。ブラッシュピンク、マンダリン、フランス語で「ギリシアの緑」を意味するヴァーディグリスの3色で構成。価格:「Dyson Supersonic Shine ヘアドライヤー」48,800円(税込み)/「Dyson Airwrap マルチスタイラー」44,000円(税込み)/「Dyson Corrale ヘアアイロン」価格未定(7月中旬より発売予定)。※直販サイトか直営店のみの取り扱い

 ジェームズは、ダイソンがこれほどにも革新的な製品を次々と世に出し続けられる要因のひとつに「ファミリーカンパニー(家族経営)であること」を挙げます。現在もジェームズと息子ジェイクはチーフエンジニアとして同社を率い、一般的なメーカーでは考えられないほどの数の試作品を通して、「完璧な」製品を世に出すことに腐心してきました。ジェームズが2007年に英国王室からサーの称号を授かったのも、そうしたものづくりへの姿勢が評価されたからです。

 しかし、ダイソンは単なる“掃除機メーカー”ではありません。「自分たちが持っている技術を通して新しい市場を生み出し、それによって身近な生活から社会に関わるものまでさまざまな課題を解決したい」とジェイクは言います。

 ダイソンが今、熱心に取り組んでいる事業のひとつが農業です。イギリス・リンカンシャー州キャリントンにある「ダイソンファーミング」では、最新のテクノロジーを駆使して小麦や大麦、ジャガイモ、タマネギ、エンドウ豆などが栽培され、その規模は単一生産者としては英国最大級規模を誇っています。また、嫌気性消化装置(トウモロコシやまぐさなどの生分解性物質をバイオメタンに転換する)から得られる電力や熱などを使って巨大な温室でイチゴの栽培を行っています。このイチゴは25周年を記念したポップアップイベント「Dyson Launch Pad」で来場者にふるまわれ、好評を得ていました。

 ほんの30数年前、あふれ出るアイデアを形にするためにサンプル機一つ抱えて日本行の飛行機に乗ったイギリスの青年が、今やサーの称号を手に、東京ドーム70個分ほどにもなる2つのテクノロジーキャンパスを持ち、シンガポールの本社をはじめ、マレーシア、フィリピン、中国、ポーランドなどに研究開発拠点があるグローバル企業のトップとして、テクノロジーの最先端を走り続けています。

 2024年から稼働予定のシンガポールの新工場は次世代バッテリーの先進的製造拠点となるほか、ロボットや人工知能(AI)の研究にも取り組む予定だとか。今後もダイソンファミリーは世界をあっと驚かせる製品を発表し続けることでしょう。