大人のベーシックの第4弾は「マスカラ」です。まつげはささやかな顔の一部ですが、少しの差で「品」が宿る場所だと岡野さん。「大人が疑似まつげ=エクステするのは、私は反対です!」(岡野さん)。
取材・文=橋本優香
フレームが弱まる大人はブラックで引き締まり感を出して!
「ベーシックを考えたときに、大人のマスカラはまず“黒”です。黒を使いこなしているならば、色をブラウンにしようが、ニュアンスカラーを使うのは自由ですが、黒が使いこなされていない時点で他の色に手を出すのは危険です!」と岡野さん。
人によっては、メイクで“ブラック”を使うと、強い印象やモードになりすぎると思われる方もいますが、見方を変えれば、“黒”は影武者のように、縁の下の力持ち的存在だといいます。「中でも自まつ毛錯覚するような黒のマスカラは大人のアイメイクの救世主だと」と岡野さんはいいます。
「目もとの骨格も崩れがちな40代以降は、もっと黒に頼るべき。まぶたが下降していく年齢にはやはりブラックを薦めます!」
岡野さんの定番は…「センサイ」
大人はツヤが出る、マスカラを1本は持って!
まつ毛はきちんと細くセパレートさせて仕上げていくことが重要。ただ、長さやパッチリとセパレートさせるのではなく、軽い印象の細かいまつ毛に作るとナチュラルな目ヂカラを作れます。必要以上に黒を盛ったり、主役にしようとしたりすると重たくなります。「質感はツヤが命。マットも一時は流行りましたが、大人がつけるとパサパサに見えてしまう可能性もあるので、ツヤを重要視してください」と岡野さん。
「個人的にも、マスカラの黒は1番好きです。大人の女を最大限に輝かせてくれる色だと思っています。仕事で、女優さんにセンサイやエレガンスを使うと、『このマスカラいいね!』と褒められるんです」と岡野さん。
今年のベストコスメ候補は…「エレガンス」
大人はブラシが小さいものを選んで。まつ毛の根元からキャッチしてくれます
“根元だけを濃くして、毛先はセパレートに”が大人は理想と岡野さん。ブラシが細いマスカラを使うと、まつ毛の根元からキャッチでき、セパレート感とカール感のバランスが絶品に出ます。
「一般の方にアドバイスすると、みなさん一生懸命になりすぎて、根元にドバっとマスカラの液をつけてしまうんです。根元は濃くつけたいのですが、あくまでも繊細に! 1回ですべて完結しようとしないこと。手の数を多く持って、“丁寧に”塗ることが重要です。落ち着いてマスカラを塗っても、うまくまつげが捌けないという人は、トップコートでコーティングすると、きれいに捌け、パンダ目にもなりにくいのでオススメですよ」
長年使っている、名脇役的トップコートは「クラランス」
大人ベーシックのマスカラ3か条
□大人の定番はツヤのある黒に限る
□小さな柄でブラシも比較的小さいサイズを選んで!
□まつげの際(根元)は濃く、毛先はセパレートに!
いかがでしたでしょうか?
大人になるとマスカラの役割が変わります。年齢を重ねたまばらなまつげの隙間を埋めて、失った目力を補ってくれるもの。「ボリュームではなくきれいにセパレートして少しロングになってくれるマスカラを1本持ちましょう!」(岡野さん)。