パルミジャーニ・フルリエはスイス ジュネーブで開催中のWatches & Wondersにおいて、『トンダ PF ミニッツ ラトラパンテ』、プラチナダイヤルが特徴的な『トンダ PF マイクロローター』をはじめ、複数のモデルを発表した。

パルミジャーニ・フルリエCEO グイド・テレーニ

分針が2本になる!『トンダ PF ミニッツ ラトラパンテ』

JBpress autographの取材に応じてくれたグイド・テレーニCEOがまず紹介してくれた新作は、世界初の機構を謳う『トンダ PF ミニッツ ラトラパンテ』。

「ダイバーズウォッチのように、経過時間がわかる仕組みを、ベゼルのない、シンプルなパルミジャーニ・フルリエらしいデザインで実現しているのが、この時計です」

トンダ PF ミニッツ ラトラパンテ
¥ 3,990,000(税別)

「昨年は『トンダ PF GMT ラトラパンテ』を発表しましたが、今年は、プッシャーがひとつ増えています」

普段はロジウム加工されたゴールド製の分針1本に見える長針。しかし、実際はその下に18Kローズゴールド製のもう一本の長針が隠れている。2本の長針が上下にピッタリと重なって分を刻んでいるため、普段は一本にしか見えないのだ。

写真で拡大してみると、上下に2本の長針があるのがわかるが、2本が重なっている時に、肉眼で長針が2本あることを見抜くのはほぼ不可能。そのため、プッシャーを押すと、突然、長針が分裂したように感じられる

しかし、プッシャーを押すことでローズゴールドの長針が現れる。下のプッシャーを押すと、上の長針が現在の分を指したまま、その下の長針が5分後の位置に移動。2度押せば10分。上のプッシャーは1度押すと、1分後、2度押すと2分後、と1分刻み。

この一見するとシンプルな仕組みで、経過時間を計測する機能を実現している。

「『トンダPF GMT ラトラパンテ』で短針に採用した機構を今年は分針に使用したわけです」

リューズと一体化しているプッシャーを押すことで、長針は再び、一本の分針に戻る。

『トンダ PF GMT ラトラパンテ』にはローズゴールドが登場

『トンダ PF GMT ラトラパンテ』には、今年、18Kローズゴールドが加わった。

トンダ PF GMT ラトラパンテ ローズゴールド
¥ 8,540,000(税別)

ダイヤルはミラノブルーに精密なバーリーコーン(麦の穂)パターンのギョーシェが刻まれている。

プッシャーを押すと、18Kローズゴールドの短針が一時間ジャンプし、その下に隠れていたロジウム加工されたゴールドの針はその場に残されることで、GMTを実現している。

グイド・テレーニ氏が腕に巻いていた昨年発表の『トンダ PF GMT ラトラパンテ』(左)とともに

プラチナはパルミジャーニ・フルリエを象徴する

このほか『トンダ PF マイクロローター』のプラチナモデル(ケース、ブレスレット、ダイヤルともにオールプラチナ製)

トンダ PF マイクロローター
¥ 12,100,000(税別)<br />ダイアルはサンドブラスト仕上げのプラチナ

『トンダ PF フライングトゥールビヨン』のミラノブルーのプラチナダイヤルモデル

トンダ PF フライングトゥールビヨン
¥21,350,000(税別)
プラチナ製マイクロローターによる自動巻きフライングトゥールビヨンムーブメントを搭載しながら、控えめなデザインと3.4mmという薄さ。ミラノブルーのダイアルは、やはりサンドブラスト仕上げのプラチナ

パルミジャーニ・フルリエ「最高峰のマシン」として18Kローズゴールド製の『トンダ PF スプリットセコンドクロノグラフ』(30本限定)

トンダ PF スプリットセコンドクロノグラフ
¥22,060,000(税別)
背面がよりよく見えるように18K ローズゴールドピンバックルのついたブラウンアリゲーターのレザーストラップも付属する

さらに、プラチナ製カレンダーで 、それぞれ、グレゴリオ暦、ヒジュラ暦、中国暦を表示する3本の時計を1ボックスに収めたセット「カルチュラルカレンダー時計のトリロジー」をパルミジャーニ・フルリエは発表した。

トリロジーは3セットしか存在せず、1セットの価格は500,000スイス・フラン(約7200万円)とのこと。

トンダ PF アニュアルカレンダー
現在もっとも標準的なグレゴリオ暦のカレンダー。レトログラード式アニュアルカレンダーと精巧なムーンフェイズを搭載
トンダ PF ヒジュラ パーペチュアルカレンダー
ヒジュラ暦(イスラム太陰暦)と高精度のムーンフェイズを搭載
トンダ PF シィアリー カレンダー
二十四節気、十二支、五行説の元素など、中国歴を可能な限り再現