取材・文＝橋本優香
研究当初は無謀と言われたリポソームの存在
1984年、ある研究員が講演会で新技術のリポソームと出会い、顕微鏡で見たその美しいたまねぎのような多重層に魅せられ、たった1人で化粧品に応用する研究をスタート。当時、化粧品製剤の中でリポソームを安定化することは難しく、特に多重層を保ったまま化粧品に配合することは不可能といわれていたという。
それでも美容成分を肌に届けられる技術「リポソーム」にかける情熱と8年にもわたる試行錯誤の結果、化粧品としての安定性や肌効果を実証し、製剤化を達成した。それが、保湿美容液「モイスチュア リポソーム」の誕生だった。
29年間のロングセラー、初代モイスチュア リポソーム
瞬く間に評判になった「モイスチュア リポソーム」が誰もが“手放せない”と感じる名品となったのは、「潤い満ちた健やかな肌をつくる」というシンプルな追求だったから。
社内でも「これ以上の美容液を作るのは難しい」と言われていたにも関わらず、 あらゆる角度から研究を続け、ついに刷新を遂げた。それが2021年に発表したエイジングケア美容液「リポソーム アドバンスト リペアセラム」だ。
新たに目指したのはリポソーム成分の高濃度化
目指したのはリポソーム成分の高濃度化。しかし、成分を濃くするとカプセルが壊れやすくなるという難点が・・・。原料の配合バランス、温度、時間を最適化し、新たに開発された超微細なマイクロカプセル「多重層バイオリポソーム」は、美容成分を必要な場所に確実に届けることに加え、1滴1兆個の美肌カプセルが肌に成り代わるように溶け込み、ダイレクトに肌を美しくしてくれるのだ。
後から使う化粧品のなじみを高めるブースティング効果はもちろんのこと、失われていく潤いやハリ・ツヤ、目立ってくる毛穴やくすみ、乾燥小ジワやごわつきなど複合的な肌悩みにアプローチしてくれる。
2022年には“3時間多く眠ったような肌になる”「リポソーム アドバンスト リペアクリーム」が登場。「多重層バイオリポソーム」をクリームのためにアレンジした「ナイト多重層バイオリポソーム」を新たに開発。美しさをつくる時間でもある睡眠中に潤いを送り込むことに特化したクリームだ。
リポソームと新開発「ナノバイセル」のアイセラムが登場！
満を持して今年3月、「リポソーム アドバンスト リペアアイセラム」も発売になったばかりだ。その最大の特徴は、デリケートな目元への負担を抑えるため、ブランド初となる“ダブルカプセル処方”を実現させたことだ。
代名詞でもある、カプセルそのものがダイレクトに肌を美しくする「多重層バイオリポソーム」を高濃度に配合だけではなく、新開発された極小のカプセルテクノロジー「ナノバイセル」を加えることで、肌にもともと存在するバリア成分のヒト型セラミドを即効チャージ。1滴に1.6兆個の美肌カプセルを配合することに成功した。
さらに、キャップ上部の突起部分をマッサージャーとして使える仕掛けも。目周りの血行促進やツボ押しとして活用することができ、美容液やクリームと併用すれば、いきいきした顔印象へと導いてくれるだろう。
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