2023年春夏のミラノファッションウィークのフィナーレを飾ったイタリアファッション協会(CNMI)が主催する「CNMI サステナブルファッションアワード」の授賞式にて、グッチが気候変動アクション賞(The Climate Action Award)を受賞した。また、会場には審査員を務めた冨永愛が、グッチのドレスを身に纏って登場した。

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  グッチが受賞した「気候変動アクション賞」とは、再生型農業の促進のために着手した長期的なプロジェクトを評価したもの。中でも、世界最大のウール生産企業のひとつであるチャージャーズ ラグジュアリー ファイバース(Chargeurs Luxury Fibers)社との協働でウルグアイで始動した「NATIVA™再生型農業プログラム」が高い評価を得た。

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 ミラノ・スカラ座で開催された授賞式には、グッチの社長兼CEOであるマルコ・ピッザーリと共に、同プログラムに参加する農業企業のひとつ、ラ ソレダード(La Soledad)社の経営者ガブリエラ・ボルダベヘレ氏が登壇。

 ウルグアイでは古くから牧羊が行われてきたが、「牧羊=男性の仕事」という根強い偏見があったという。しかし、ボルダベヘレ氏が夫の経営するラ ソレダード社を引き継いで以来、同社は地域のコミュニティ全体が再生型農業のメリットを最適化していくためのモデル農場となった。そんな彼女は、気候変動アクション賞の受賞を受け、次のようにコメントしている。

 「自らの手で変革を進めるウルグアイの農民たち、特に女性の代表としてこの場に立てたことを光栄に思います。私たちが時には家族から遠く離れて暮らしながらも、自分たちの土地とその資源を守るために日々取り組んできたことが認められました。私たちが祖先からこの地を受け継いだように、私たちも子孫に引き継いでいかなければなりません」。

 さらにグッチは、気候変動アクション賞に加え、革新的技術賞(The Groundbrealer Award)部門において「グッチ オフ ザ グリッド(GUCCI Off the Grid)」コレクションとともに、コレクションに採用された素材のデメトラが、社会貢献賞(The Philanthropy and Society Award)部門においても、グローバルプロジェクトである「チャイム フォー チェンジ(CHIME FOR CHANGE)」がそれぞれ特別表彰された。