文=JBpress autograph編集部

 イタリア生まれの高性能高級車メーカー「マセラティ」が、ファッション・デザイナー兼ミュージシャンとして活躍する藤原ヒロシ氏とのコラボレーション限定モデル「ギブリ オペラネラ」および「ギブリ オペラビアンカ」を発表した。

 6月24日に東京にて世界初公開となったこの限定モデルは、マセラティ初のハイブリッドカーである「ギブリ ハイブリッド」をベースに、藤原氏主宰のデザイナー・チーム「フラグメント デザイン」が特別にカスタマイズしたもの。全世界で175台の限定販売となり、そのうち40台が日本で販売される。これに合わせて、おなじく藤原氏とマセラティの共同デザインによるカプセル・コレクションも発売される。

 当限定モデルのカラーは黒と白のモノトーンで構成され、エクステリア(外観)だけでなくホイールやドア、ハンドルに至るまで徹底的に統一される。一方でシートベルトにはダークブルーを採用するなど、車内インテリアも細部にわたってカスタマイズされている。

 マセラティを象徴する3連のサイドダクトには「M157110519FRG」のコードが記される。“M157“はギブリの開発コードを、“110519“は藤原ヒロシ氏とマセラティが最初に出会った日(2019年11月5日)を、“FRG“はフラグメントの頭文字をそれぞれ意味しており、両者のパートナシップが丹念に込められている。Cピラー(後部座席ななめ後ろの柱)には、マセラティのロゴの代わりにフラグメントの稲妻マークが輝き、なにより目を引く網目状のフロントグリルとロゴに至っては、このモデルのために特別にデザインされイチから成型されたオーダーメイドだ。

 これらの細部までこだわり抜いた大胆なデザインの数々を実現したのは、マセラティが昨年発表した新たなカスタマイズ・プログラム「マセラティ フオリセリエ」である。このプログラムは顧客が自分好みのマセラティを詳細にオーダーすることを可能としており、既存のサービスとは一線を画すそのデザイン的自由度の高さは、今回のコラボレーションにおいて存分に生かされている。

 

あらゆる境界線を超えたコラボレーション

 ひと目で分かる唯一無二の個性的なデザインと、抜群のパフォーマンスや快適性に裏打ちされた高級感により世界中のスポーツカー・ファンを魅了し続けるマセラティ。そして、ファッションや芸術・音楽との融合により東京のストリートカルチャーをつくり上げ、現在に至るまで牽引し続ける伝説的存在として〝キング・オブ・ストリート〟と称賛される藤原ヒロシ──。

 それぞれのカテゴリの異端児ともいえる両者のコラボレーションは、国境や業種といったあらゆる境界線を越えた領域で、クルマというかたちをもって表現される。