ティファニーから、新たなメンズコレクション「ティファニー 1837 メイカーズ」が間もなく登場する。ジュエリーにとどまらず、トラベルやホームオブジェ、ゲーム、バーウェアなど、日々の暮らしを豊かに彩るアイテムが勢揃いする。スタイリッシュで、しかも程よく遊び心が効いているのが何とも心憎い。
堅苦しくならない、モダンな軽快さ
今までもティファニーにはトラディショナルなデザインのカフリンクスやマネークリップ、ブレスレットなどの品々があった。だが今回は、2017年に着任したチーフ・アーティスティック・オフィサー、リード・クラッコフが、これまでとは違った視点でデザインを手がけているのがポイントだ。「ティファニーマン」のための世界を作り上げること追求した、とクラッコフは語る。
「現代の男性が望み、必要としているアイテムをデザインしましたが、トラディショナルな側面は薄くなっています」とクラッコフ。「今回はメンズジュエリーを全く異なるアティテュードや視点で捉えています。より精神的に若々しく、よりモダンな表現です」。
「ティファニー 1837 メイカーズ」のメイカーズとは、ティファニーの根底に流れるクラフツマンシップを表すという。クラッコフが初めてロードアイランドにあるティファニーのホローウェアの工房を訪れたとき、深い感銘を受け、多大なインスピレーションを得たのが始まりだったそうだ。
職人技や昔ながらのジュエリー作りの技法を大事にしたジュエリーには、ダイヤモンドのように尖ったパターンを型打ちした「ダイヤモンド ポイント」がある。また、長年使いこんで愛用してきたような風合いをあえて与えた「タンブル ポリッシュ」という仕上げも味わい深い。
ちなみに1837は、ティファニーの創業年。925はシルバーの純度を表す数字で、銀含有率が925/1000(スターリングシルバー)であるという意味。この純度を基準として銀製品を作った最初のアメリカ企業がティファニーであり、後にアメリカの公式な銀の純度の基準として採用されることとなったのである。
洗練されていて、ちょっと小粋で、趣味のよいメンズのアイテムを探し求めていた、という男性たちは少なくないはず。そうした大人たちのためのコレクションとでもいうべきものが「ティファニー 1837 メイカーズ」だ。「ティファニーに入社してからずっと、メンズコレクションのローンチに関心がありました」と語るクラッコフが精魂を注いだだけのことはある、完成度の高い仕上がりがうれしい。