アメリカ・ニューヨーク発祥の宝飾品ブランド、ティファニーが、日本市場に向けて特別な限定モデルを発表。ニューヨークの都市景観から影響を受けた文字盤デザインが特徴の「ユニオン スクエア」コレクションから、わずか100本という数量限定で登場した。

ティファニーの歴史が紡ぐ洗練の物語

1837年にニューヨークで創業したティファニーは、革新的なデザインと卓越した品質で知られる高級宝飾品ブランドだ。そのアイコニックなティファニーブルーのボックスは、今や世界中で愛されている。1874年からは時計の自社製造も開始し、ジュエリー同様、精密な技術と美しいデザインの融合を追求してきた。

ティファニーの時計コレクションは、ブランドの宝飾品製作の技術を受け継ぎながら、常に新しいアイデアを取り入れている。例えば、『ティファニー アトラス』コレクションは、ジュエリーとも共通するローマ数字を文字盤に配して人気となった。これらの時計コレクションに共通するのは、ニューヨークの洗練された都市美学とティファニーならではのエレガンスの融合であり、『ユニオン スクエア』ウォッチも、この伝統を踏襲しつつ、より直接的にニューヨークの街並みを時計デザインに落とし込んでいる。

今回発表された『ユニオン スクエア』ウォッチは、そんなティファニーの豊かなヘリテージへの敬意を表すと同時に、現代的な解釈を加えた逸品だ。その名は、1870年から約35年間、ティファニーの旗艦店が置かれていたマンハッタンのダウンタウン、ユニオン スクエアに由来する。

スクエア型のケースは都市の幾何学的な美しさを、針のデザインは摩天楼のシルエットを想起させる。こうしたデザイン要素は、ティファニーのアーカイブに保管されている歴史的な時計からヒントを得ているという。

文字盤上の時刻を示す数字(インデックス)に見られる特徴は、限定モデルに込められたティファニーの遊び心

日本限定モデルには特別な仕様が施されている。文字盤の「7-6-5」の位置に「7-1-7」が配置されているのは、日本の旗艦店であるティファニー銀座本店の住所(銀座2丁目7-17)を示すユニークな演出だ。

もちろん『ユニオン スクエア』ウォッチは、スイスの熟練職人によって丁寧に手作業で製造されたアイテムでもある。18Kイエローゴールドケースに、ブラウンのアリゲーター ストラップを組み合わせた贅沢な仕様で、リュウズトップには、ブランドを象徴するティファニーブルーがあしらわれている。またケースバックには「Limited Edition」の文字が刻印され、その希少性を物語る。ムーブメントは自動巻きを採用、5気圧防水仕様で実用性も備えている。

『ユニオン スクエア』ウォッチは、“ティファニーらしさ”を体現したモデルとも言えそうだ。ニューヨークの街並みをモチーフにしながら、ティファニーの歴史に裏打ちされた確かな品質と洗練されたデザイン。そこに日本市場へのチャーミングなギミックを添えた今回の限定モデルは、グローバルブランドとしてのティファニーの力強さと、ローカル市場に寄り添うきめ細やかな姿勢を同時に示している。そして、わずか100本の限定販売という希少性も相まって、時計愛好家やティファニーファンの注目を集めることは間違いないだろう。