コニャックブランドとして知られる 「ヘネシー」が、毎年3月21日に定められた「国際森林デー」に合わせて2022年3月21日、森林再生プログラム 「フォレスト・デスティネーション」を始動した。
2030年までに50,000ヘクタールの森林を再生させることを目標として掲げ、生態系や、森林、樹木の重要性に関する社会的認識を高めることを目的としている。
世界各地で展開されている森林再生プロジェクト
ヘネシーは創業以来250年以上 、森と深い関わりを持ってきたという。たとえば、『Eau de Vie』を熟成させる樽に使われるオークの品質は、ヘネシーのコニャック造りに不可欠な役割を果たす。
そこでメゾンの拠点が置かれているすべての地域において、ヘネシーは森林再生や若者の意識改革を目的とした、さまざまなプロジェクトを推進していることをご存知だろうか?
具体的には、下記の活動がある。
アメリカ
火災によって森林が破壊されたオレゴン州での生物多様性の回復を促進し、地域の野生生物の生息地を新たに創出するため、93ヘクタールの土地に10万本の植林を行うことを誓約。
ケニア
木の苗床を管理、植樹を行う企業である「ツリー・フォー・ケニア」とともに、ケニア山の保護林の一部の森林再生をサポート。400ヘクタールに30種、25万本もの植樹に取り組んでいる。そのほかにも、ケニア山国立公園の復興支援、地域住民が農作物を守り、収入源の多様化を目指した庭園の森づくり、地元の学校で若者の意識改革を目的にプロジェクトを進行している。
フランス
国立森林局(ONF)とタッグを組み、1999年のマルタン嵐で甚大な被害を受けた、フランス西部のシャラントに位置するブラコンヌの森の再生に取り組んでいる。現在、25ヘクタールの土地に27,055本のオークの苗木を植えることが予定されている。
マダガスカル
40ヘクタールに6万本を植えるほか、地元のパートナーらと「森の学校」を建設。若者に農業を担うために必要なトレーニングのほか、学校に通う子どもたちの意識を高めることを目的とした教育を行っている。
アフリカ(ケニア、ナイジェリア、南アフリカ)、米国、中国など世界各地
世界中の森林保全活動を行うB Corp認証企業「リフォレスト・アクション」と、2020年より10年間のパートナーシップを締結している。
この取り組みに関して、ヘネシー社長のローラン・ボワロは次のようにコメントしている。
「ヘネシーは常に時空を超えた長期的な視野を持ち続けています。今日、人類の未来は、森林生態系の保全と再生という困難な課題に私たちが取り組むことができるかどうかにかかっています。この課題は、個人の利益を超えた遥か先にあります。 『フォレスト・デスティネーション』によって、私たちが行動し、集団的な運動に参加し、公共の利益のため に具体的に貢献することを目指しています。」
2021年、ヘネシーは世界各地の森林再生・森林農業プロジェクトを通じて、すでに4800ヘクタールの土地に220万本以上の植樹を行っている。2030年までには50,000ヘクタールの森林再生。「フォレスト ・ デスティネーション」によって、この動きはさらに加速していくのだ。