ステランティス ジャパンは9月26日(木)ジープブランド初の電気自動車(BEV)となるコンパクトモデル「Avenger(アベンジャー)」の日本導入を発表し、販売を開始した。

ジープ アベンジャー ローンチ エディションとステランティス ジャパンの打越 晋 代表取締役社長

電気自動車でもジープである

2022年10月 パリ モーターショーで初公開を飾ったジープ ブランド初の電気自動車(BEV)「アベンジャー」。「コマンダー」に続く約2年ぶりの新型として9月26日(木)に日本導入発表、同日発売となった。メーカー希望小売価格は580万円(税込)から。

ステランティス ジャパンの打越 晋 代表取締役社長は発表にあたって、日本の電気自動車の販売推移を紹介。電気自動車の販売が伸びているなか、特に輸入車の比率が伸び続けており、2023年には日本で販売された電気自動車(軽自動車を除く)約44,000台のうちの半分以上、約23,000台が輸入車であることを示し「拡大しつづける日本の電気自動車市場に我々ステランティス ジャパンが起爆剤となる新しいモデル」としてアベンジャーを紹介した。

そして、7つのブランドを展開するステランティス ジャパンは「お客さまに選択の喜びを提供する。電気自動車でも、ハイブリッドでも、ガソリン車でも、ブランドを象徴し、魅力的なクルマでなければならない」としてアベンジャーが電気自動車でもジープの個性にこだわり、6つの走行モードを持つこと、486km(WLTCモード)という長い航続距離を誇ることを強調し「我々ステランティスジャパンの新しい時代をリードするクルマになると確信している」と自信と期待をうかがわせた。

ジープらしさを表現したデザインと高い実用性

ジープブランドのエントリーモデルと位置づけられるアベンジャーは、全長4,105mm、全幅1,775mm、全高1,595mm。これは、これまで最小のジープだったレネゲードよりも全長で150mm、全幅で30mm、全高で100mm小さい。一方、ホイールベースは10mm縮小に留まる。車両重量は1,570kgと電動車であることを考えると軽量だ。

発表会にリモート参加したジープブランドのVice President, Global Product Planningのマット・ナイクイスト氏は空力的にも優れていると紹介

「7 スロットグリル」をはじめ、ジープらしいエクステリアデザインは、実用性を併せ持ち、ランプブレークオーバーアングル20°、アプローチアングル20°、ディパーチャーアングル32°、最低地上高200mm以上。

ジープ伝統のキャラクター性を受け継ぐ意匠。7 スロットグリルはヘッドランプより前に配置され、衝撃からヘッドランプを保護する
ドアの下方が盛り上がっているなど、高いプロテクション性能を誇る

インテリアはダッシュボード中央の10.25インチのディスプレイがApple CarPlay およびAndroid Auto に対応。「ジープ・モバイル・アプリ」を使用し、車の位置を特定、リモートでドアのロックやアンロック、バッテリー残量の確認などが可能だという。また355リットルのラゲッジ容量に加えて、ダッシュボード下部やセンターコンソール、ドアポケットで約26リットルのスペースがある。

センターコンソールのスペースは女性用のハンドバッグ程度ならば収容できる。
リアバンパー付近には足の動きでトランクゲートが開く「ハンズフリーパワーリフトゲート」を装備。また、テールランプはジェリー缶のデザインからインスパイアされた「X」のシグネチャー・ライト

6つの走行モードを持つ

 WLTCモード486kmの一充電走行距離は、54kWhのリチウムイオン電池がエネルギーソース。フロントシート下、リアシート下、およびセンタートンネル下に配置されており、高い地上高とボディ下のスキッドプレートによって保護されている。

パワートレインは最高出力115kW(156PS)/4,070-7,500rpm、最大トルク270Nm / 500-4,060rpmをもって前輪を駆動。ジープ・ブランドの前輪駆動車として初めて「Selec Terrain® (セレクテレイン)」と「ヒルディセントコントロール」を標準装備しており、ノーマル、エコ、スポーツ、スノー、マッド、サンドの6つの走行モードを持つ。

運転支援機能はアダプティブクルーズコントロール (STOP & GO機能付)、レーンポジションアシスト、レーンキーピングアシスト、トラフィックサインコグニション(道路標識を認識し、ディスプレイに表示する機能)、衝突被害軽減ブレーキ、ドライバーアテンションアラート、ブラインドスポットモニターを装備する。

ボディーカラー「スノー」のモデル

ボディーカラーは「サン」「スノー」「ボルケーノ」「グラナイト」の4色。グレードは「Altitude(アルティチュード)」 。右ハンドル仕様で価格は580万円。サンルーフと18インチアルミホイールがセットになったスタイルパックが18万円のオプション。そして、クリーンエネルギー自動車導入促進補助金 は65万円だ。

ローンチエディションは150台限定

ボディーカラー「サン」のモデルに、パワーサンルーフ、18 インチアルミホイール、ブラックペイントルーフおよびイエローダッシュボードの特別装備4点に加えて、本物を忠実に再現した1/43 サイズのダイキャストモデルを加えた、総額約33 万円相当の装備を付けた限定モデル「Jeep ® Avenger Launch Edition Edition(ジープ アベンジャー ローンチ エディション)」は150台限定で595万円。

また、 アベンジャーを成約した先着500人には全国の充電スポットで使える「Jeep Charging カード」がプレゼントされ、カード発行料手数料に加え、普通・急速充電が使える月額会員料金および月180分相当の充電料金を6カ月間無償で提供する。