話題のコラボウォッチ誕生から2年
1969年にアポロ11号が月面着陸を成功した際に飛行士たちが着用していたことで知られるオメガの大人気モデル『スピードマスター』とスウォッチのコラボレーションモデル『ムーンスウォッチ』が発表され、大きな話題を呼んだのが2022年。2年前のことだ。
以来、数々のモデルが発表されたのだが、今年は画期的なモデルが登場した。ムーンフェイズと、月から見た地球の動きを表示する「アースフェイズ」機能を採用したバイオセラミック ムーンスウォッチ ミッション トゥ アースフェイズ』である。
「ムーンスウォッチ」では、太陽系の各天体をモチーフとしたモデルが多種多様に展開されているが、このモデルでは月と地球という、最も身近なふたつの天体にスポットが当てられている。
なかでも特許を取得したアースフェイズと呼ばれる新機能には注目だ。10時位置に置かれたこの機能は、月から見た地球の見え方を表示するというユニークなもの。その1回転の周期はムーンフェイズと同様に29.5日であるが、反時計回りに回転するだけでなく、満月が見えるときに地球は全く見えないという、ムーンフェイズと真逆のメカニズムを備えているのである。
対するムーンフェイズは2時位置に置かれ、ディスクに描かれたふたつの月と、北半球と南半球を示すマスクによって、月相が情緒的に表示されている。そして、月が地球と向き合う眺めを強調するために、月のクレーターはデジタルプリントで作られ、ダイヤルには月の塵を思わせる独特の粒状の加工が施されており、リアルに月を表現している。
ムーンスウォッチならではのバイオセラミックケース
両立するふたつの機能は、月を思わせるグレーダイヤル上に存在する。それを内包するケースは、このコレクションで使われてきたバイオセラミック製となっている。スウォッチが特許を取得したこの素材は、3分の2がセラミック、3分の1がヒマシ油を原料とするバイオ由来素材であり、本作では月を思わせるグレーカラーに彩られている。
『スピードマスター』ベースの本作には、もちろんクロノグラフ機能も搭載されている。さらには、アシンメトリーな形状のケース、「ドットオーバー90」を持つタキメーターなど『スピードマスター ムーンウォッチ』から引き継がれた特徴の数々が、本作にも確実に受け継がれているのである。
ケースバックには独自のミッションステートメントが刻まれ、ダイヤルとクラウンには「OMEGA X SWATCH」のロゴがあしらわれている。さらに、バッテリーカバーには月が描かれるなど、人類で初めて月面に降り立ったニール・アームストロング船長たちの足跡が刻まれている。