メルセデス・ベンツ日本は1月12日、「東京オートサロン2024」の会場にて6代目となる新型Eクラス(セダン/ステーションワゴン)を発表し、予約受注を開始した。発売は2月を予定している。

セダンとステーションワゴン

堂々たるハイテクEクラス

ルーツを遡ると1946年に発表されたW146型に端を発し、Sクラスよりも長い歴史を誇るメルセデスの中核モデル「Eクラス」。常に時代に先駆けて革新的な技術を採用し、累計販売台数が1,600万台に及ぶなど、世界のプレミアムセダンの指標とされてきた同車の最新モデルが日本上陸を果たした。

パワートレーンはISG(マイルドハイブリッド)やPHEV(プラグインハイブリッド)により全モデルが電動化され、フロントグリル周囲をハイグロスブラックで仕上げた、メルセデスの電気自動車ブランドEQシリーズを想起させるデザインを採用するなど、カーボンニュートラル社会の実現に向けてラインナップの電気自動車化を推し進める現在のメルセデスの姿勢を体現したモデルに仕上げられている。

Eクラス セダン

全長4,960×全幅1,880×全高1,470mm(セダン)と、従来型に比してやや大型化されたボディは、短いオーバーハングと長いボンネット、そしてグリーンハウス(車室部分)を後退させた、メルセデスの伝統的なセダンの流れを汲むフォルムがを踏襲。ホイールベースを先代より20mm長い2,960mmとしたことで、ゆとりあるキャビンを実現したという。

5メートルに迫るボディサイズながら、60km/h以下では前輪と逆方向に最大4.5度切れる後輪操舵システム「リア・アクスルステアリング」を採用することにより、最小回転半径は5メートル(セダン)を実現。同システムは、60km/h以上では前輪と同方向に最大2.5度ステアすることで中高速域での安定性を確保するなど、優れたハンドリングと取り回し性を両立させている。

フロントのデザインは、前述のハイグロスブラックで仕上げ足られたグリルまわりと、中央のスリーポインテッドスターと一体化した3Dデザインのグリルが特徴となる。ヘッドライトには、新たにDIGITALライト(ウルトラハイビーム付き)を採用(全車にオプション)。これによりヘッドライト片側で100万以上のエリアに分割可能な光を照射でき、極めて正確な配光が可能になったという。さらに、新型Eクラスでは日本初の機能として「路面描画機能による車線逸脱警告」を装備。夜間走行時に車線を逸脱しそうになった場合、ヘッドライトが車両前方の路面に矢印を投射することで警告する。

一方、ボディサイドはメルセデスのデザインフィロソフィー「センシャルピュアリティ(官能的純粋)による、シンプルながらも精巧な曲面による滑らかな造型が印象的だ。ドアハンドルはSクラスをはじめとするメルセデスのラグジュアリーモデルに採用されている格納型に。通常時はボディ面に格納されており、キーを持った人が近づくと自動的にせり出すこのドアハンドルは、端正なボディサイドの曲面を際立たせると同時に、エアロダイナミクスの向上にも寄与しているという。

リアまわりで特徴的なのは、スリーポインテッドスターのモチーフを採用したLEDリアコンビネーションランプだ。このコンビネーションランプは細いラインで左右がつなげられており、ワイドなリアエンドを強調している。

インテリアは、大きなトリムパネルがダッシュボード中央まで伸びたデザインが特徴。メルセデスの電気自動車のフラッグシップモデルであるEQSなどでおなじみの、3枚の高精細モニターとダッシュボード全体を1枚のガラスで覆う先進的なインターフェイス「MBUXスーパースクリーン(助手席一体型ディスプレイ)」がオプション設定される。

メルセデスが誇るインフォテインメント「MBUX(メルセデス・ベンツユーザーエクスペリエンス)も、サードパーティ製のアプリが利用可能になるなど新世代へと進化。インストルメントパネル上の車載セルフィー&ビデオカメラ(オプション)を使えば、「Webex」や「Zoom」でビデオ会議を行うことも可能だという。

また、新たなインターフェイスとして「3Dコクピットディスプレイ」を全車にオプション設定。これは、2つのカメラでドライバーの左右それぞれの視線を追跡する技術により、特殊なメガネを使用せずにドライバーに3D映像を見せるというもの。ドライバーの視線が動いた場合、視線追跡技術によりディスプレイに映る映像を連続的に変化させることで、常に3D表示を維持できるという。

パワートレーンはガソリン2種、ディーゼル1種 PHEVは給電対応

新型Eクラスのパワートレーンは、ISG(マイルドハイブリッド)、もしくはPHEV(プラグインハイブリッド)により全ラインナップが電動化された。

Eクラス ステーションワゴン

E200は、エンジン単体で最高出力204PS(150kW)/5,800rpm、最大トルク320Nm/1,600-4,000rpmを発生する2リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載。E220dには、エンジン単体で最高出力197PS(145kW)/3,600rpm、最大トルク440Nm/1,800-2,800rpmを発揮するクリーンディーゼルの2リッター4直列4気筒ターボエンジンを採用。両パワートレーンともに、エンジンとトランスミッションの間に配置される電気モーター「ISG」によって、最大で23PS(17kW)、205Nmのブーストが可能となり、発進時などにスムーズな加速に寄与する。

一方、プラグインハイブリッドモデル「E350e スポーツ Edition Star」は、E200と同様の2リッター直列4気筒ターボエンジンに、最高出力129PS(95kW)/2,100-6,800rpm)、最大トルク440Nm/0-2,100rpmを発生する電気モーターの組み合わせ。システム出力は最大312PS(230kW)に達する。

EV走行換算距離(等価EVレンジ、WLTCモード)は112kmを誇り、車速も140km/hまではモーターのみで走行可能なため、日常生活の近距離では電気自動車のようにモーターのみで走行することも可能だ。

回生ブレーキ機能については、「D Autoモード」をセレクトすると、システムが交通状況に応じて回生電力のレベルを自動で選択。エネルギー回収率(回生ブレーキの強さ)を変更したい場合は、ステアリングホイール裏側のパドルスイッチで3段階に切り替えができる。例えば「D-」に設定すると、ワンペダル感覚での走行が可能だという。

充電については、急速充電器(CHAdeMO)と普通充電に対応。さらに、車両のバッテリーを蓄電池として利用し、住宅や家電に電力を供給できる給電機能(V2H、V2L)にも対応している。

写真は欧州仕様車

価格はE200アバンギャルド(セダン)が894万円、同ステーションワゴンが928万円、E220dアバンギャルド(セダン)が921万円、同ステーションワゴンが955万円、E350e スポーツ Edition Starはセダンのみの設定で988万円となる。