グランドセイコーは、もはや実用機能だけではないっ! 今回の数量限定モデルは、セイコーの創業の地「銀座」の朝の街並みを表現したダイヤルデザインとなっている。スイスの高級ブランドにはギョーシェという、職人技の細やかな彫り模様が伝統デザインとして存在するが、グランドセイコーのそれはもっと叙情的。描く対象のモチーフがあり、それを造形に落とし込んでいるためだ。

朝日を照り返すビル窓のように、スカイブルーの光の反射が満足感を誘う

1960年の誕生以来“実用時計の最高峰”として機能訴求を重ねてきたグランドセイコー。ゆえに、このブランドを語るときには機能面ばかりに目が行きがちだが、昨今のグランドセイコーはひと味違う。2020年に、グランドセイコーに新たなデザインコードが導かれて以降、これまで以上にアーティスティックな感覚で製品づくりが行なわれている。

その最前線にあるのが、このモデルだ。今回は東京の中心街、銀座の朝の晴天がテーマ。気持ちの高まる、爽やかな群青色をダイヤルに採用し、型打ちによる格子模様の上に重ねて透明印刷されたグリッドパターンが、光にかざすとさりげなく輝く。中央通り、晴海通りなど、個性的な通りが交錯する東京・銀座を上空から見下ろし、街に飛び込むかのようなアングルがデザインの源泉なのだそうだ。

シースルーバック仕様の裏ぶたには、銀座限定モデルの証「GINZA LIMITED EDITION」の文字が表記される

他のメカニカルグランドセイコーと変わらず、世界を見渡しても数少ない10振動ムーブメントを搭載。毎秒10回もの振動により、高精度を弾き出す、稀有なムーブメントを搭載している。テンプが高速運動するさまは、シースルーバック面から愛でることが可能だ。時計の精度も、平均日差+5〜-3秒(静的)と、スイスのCOSCクロノメーター基準よりも厳しい範囲にまで追い込んでいる。

実用機能を追求するグランドセイコーも凛々しいが、情緒に訴えるグランドセイコーもまた代えがたい魅力を宿している。ただし数量限定数がわずか400本。これは争奪戦になること、間違いなさそうだ。

グランドセイコー Heritage Collection『メカニカルハイビート36000 銀座限定2023モデルSBGH315』 自動巻き、ケースおよびブレスレットともにステンレススチール、ケース径40.0mm、84万7000円(税込)、400本限定、2023年7月15日発売予定